顧客インサイト(真のニーズ)は顧客自身も気づいていないことがあるので、顧客に聞くだけでは把握できない
Step❶:顧客ニーズ(表面的なニーズ)を整理する
顧客インサイト(真のニーズ)は顧客自身も気づいていない深いところにあるので、そう簡単には把握できない。顧客に聞いただけでは把握することはできない。
顧客を深く理解するとともに、さらに深く深く考えていく必要がある。
そこで、まずは、大まかに顧客ニーズ(表面的なニーズ)を把握する。
インターネット上などに転がっている既存データなどを活用することで、ある程度は顧客ニーズ(表面的なニーズ)を把握することができる。
また、既存データを元に顧客ニーズ(表面的なニーズ)を整理する際は、カスタマージャーニーに沿って整理していく。
カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを購入するまでのプロセスを表すもので、顧客がどのようなステップを経て商品やサービスに接触し、意思決定を行うのかを明らかにしたプロセスのこと。
カスタマージャーニーに沿って顧客ニーズを整理することで、顧客が、どのようなニーズがあるのかプロセス毎に把握することができる。
Step❷:顧客インサイト(真のニーズ)の仮説を考える
カスタマージャーニーに沿って整理した顧客ニーズ(表面的なニーズ)から、顧客インサイト(真のニーズ)の仮説を考えていく。
既存データを元に整理された顧客ニーズは、表面的なニーズなので、その背後に隠れている顧客の真のニーズを導き出すために、、、
「何故なのか?」整理した顧客ニーズを さらに深掘りしていく。
なぜ?ナゼ?何故?を繰り返し、、、
顧客インサイト(真のニーズ)は何なのか、自分たちの仮説をつくっていく。
Step❸:顧客インサイト(真のニーズ)の仮説を検証する
考え出した顧客インサイトの仮説は、あくまで仮説に過ぎないので、実際の顧客との接触や観察を通じて、顧客インサイトの仮説を検証していく。
顧客インタビューを通して、仮説を検証していく
顧客インサイトの仮説を検証する1つの方法は、顧客にインタビューをすること。
顧客インタビューによる検証は、できる限りオープンな質問(漠然とした質問)で、顧客の意見や感情を引き出していく。
ストレートに「この仮説はYesか?Noか?」で、限定的な質問を投げかけると話は早いのだが、、、
顧客の本音は引き出せないと思う。
なので、、、
できる限りオープンな質問で顧客のインサイトを引き出していく。
ただ、、、
なかなか意見が出て来ないときは、限定的な質問も有効だと思うので、実際はオープンな質問と限定的なクローズの質問をうまく組み合わせて進めていく。
また、このインタビュープロセスは顧客とのエンゲージメントを高める機会でもあるので、顧客の声を尊重しながら顧客との信頼関係を築いていくことを意識する。
顧客の行動や言葉を観察し、仮説を検証していく
顧客の行動や言葉を観察することで、顧客の真のニーズや欲求を理解することができる。
まずは、顧客の行動をじっくり観察する。
顧客がどのような製品やサービスを選択しているのか、どのようなパターンで使用しているのか、じっくり観察する。
同時に、顧客が直面している問題や困難、そして、それに対してどのような行動をするのかも観察の対象となる。
このような顧客の行動観察は、顧客インサイトに関する大きな洞察を提供してくれる。
顧客の言葉やフィードバックにも耳を傾ける。
顧客の行動を観察すると同時に、顧客の言葉にも注目する。
可能であれば、顧客が何故そのような行動をしたのか?そのような言葉を発したのか?直接確認すると、その背景の理由が明確な理、顧客インサイトのさらなる洞察につながる。
ただ、意見を聞けない場合は、アンケート調査などを通して、フィードバックや顧客の声を集めることも可能だ。
顧客の声は、顧客インサイトを把握するための貴重な情報源となる。
また、顧客の環境や顧客の置かれている状況も観察する。
顧客が生活する場所や状況、日常の活動などを理解することで、顧客の行動やニーズの背後にある理由を把握することができる。
顧客の生活スタイルや文化的背景、社会的な動向などを観察することで、顧客インサイトに関する深い洞察を得ることができる。
顧客の言動を観察することで、その背後にある顧客インサイトを洞察する。
顧客を体感することで、仮説を検証していく
顧客インサイト仮説を検証するもう1つの方法は、顧客を体感すること。
顧客を体感するとは、顧客の視点や経験を理解し、顧客が直面している課題やニーズを直接で感じ取ること。
顧客を体感するためには、フィールドリサーチや顧客との対話が有効となる。
具体的には、顧客の日常生活や環境に触れることができる場所やイベントに参加し、彼らの行動や意見を直接観察することが重要だ。
また、顧客との個別のインタビューやグループディスカッションを通じて、彼らの声や意見を聞き出すことも有益なものとなる。
さらに、顧客を体感するためには、共感力を持つことも重要。
顧客の立場や感情に共感し、彼らが抱える問題や欲求を理解することで、より深いインサイトを得ることができる。
顧客との対話やエンゲージメントを通じて、顧客の経験や感情に寄り添うことが大切だ。
顧客を体感することで、顧客の視点やニーズをより具体的に把握し、顧客のインサイト(真のニーズ)を理解することができる。
Step❹:検証した結果を踏まえ、徹底的に議論する(考え抜く)
顧客インサイトの仮説は、顧客インタビューや観察、体感などの方法によって検証した後、顧客インサイト(真の顧客ニーズ)として精査していく。
具体的には、チームメンバーや関係者との議論を通じて詳細に精査していく。
意見や洞察を共有し合いながら、顧客の真のニーズや動機をより深く理解し、洗練された顧客インサイトに纏め上げていく。
精査された顧客インサイトは、データや事実に基づいているだけでなく、洞察と創造性にも根ざしている。
議論の中で深められた顧客インサイトは、顧客の本当のニーズを捉え、競争力のある製品やサービスの開発や効果的なマーケティング戦略の立案に大きく役立つ。
最終的には、精査された顧客インサイト(真のニーズ)が組織全体で共有され、ビジネスの意思決定や戦略の基盤となっていく。
これによって、顧客中心のアプローチが促進され、顧客に真の価値を提供することが可能となっていく。